初めては高校生





2回目の声で、



反応して振り向く優木は、



ニコッと微笑む。



「おかえり潤ちゃん!」



嬉しそうに犬みたいだ。



テーブルにケーキの箱を置いて



部屋に戻って着替える。



リビングに戻った時には



ソファで座りながらケーキの箱を



めずらしそうに眺めている優木。



あたしもちょこんと向かいに座った。



「学校楽しかった?」



いつもとは違う新しい話題。



ちょっとは世間話もアリかなーなんて。



「ううん、潤ちゃんいないし



全然楽しくないよー…あ、でも



親友が授業中バカな事して…」



楽しそうに語る優木は、



学校が本当に好きなんだと思った。