「え…潤ちゃん?」 「ん?何?」 驚く優木がよく分からなくて 顔に何か付いてるのかと思って 手鏡で確認する。 だけど優木は、すごく笑顔で あたしに飛びついた。 「へっ?何何々…」 「スーツとか初めて見た! 髪とか巻いてるのも!!」 だから何なのって思ったけど 一応笑い飛ばして その場を凌ぐ。 あたしの方が年上なのに 思春期の優木の方が 背が高くて、何か悔しい。 「ちょ、もうすぐ家出なきゃだから 早くご飯食べさせて…?」