【短】Through バレンタイン




放課後の学校。


神楽の靴箱の前。


頑張ってラッピングしたチョコを持って、たたずむ私。




勇気を出さなきゃいけない。


あと一歩、踏み出さなきゃいけない。


変わらなきゃ。



変わらなきゃ…いけないのに……







また私は逃げ出すの…?



神楽にチョコを渡せずに、このまま終わってしまうの…?







「……っ…!」




涙が出そうになり、その場にしゃがみこむ。



誰にも聞こえないように。


悟られぬように。


人知れず、一人で涙を流す。






あと一歩を踏み出せばいいだけなのに…



それが出来ないのは…私の弱いところ。




結局は何も変われなかったのだ。



弱虫な所も…







君への想いも…