「違ーう!
100・200は400とは全然違うものがあるんだよ!
…こう、風を切った爽快感ってのがゴールしたらふわあって全身に来て、足が浮いてまだまだ走れそうな気分に…

「あっそう。」





うわあ。

後藤先輩の熱弁を健人先輩は
あっそう、の一言で一刀両断。



私も想像して、すごいなって思っていたのに。…台無し。





「健人おまえ!何なんだよ!
人がせっかく短距離の素晴らしさについて話してやってんのに!ちゃんと聞け!」



「別に頼んでねーよ。
お前が短距離バカなのは、去年から重々承知してんだっつーの。うぜ。」



毒舌全快です、健人先輩。



ちょっと酷いけど
いつも通りの先輩で嬉しい。

今日は2割増しだけど。





そんな先輩2人の会話を聞きながら電車に揺られ、家に帰った。