トラックで輝く君を

「やっぱ?あるよね!
って!あー!
あそこにいるの、中村じゃない?女連れ!さすが…すぐに彼女出来ると思った!」



ゆかりが指差した先には、中学の時に女子から人気が高かった中村君が、私の知らない女の子と手をつないで歩いていた。



「ゆかり、声でかい。
ところであの制服ってどこ?中村君って高校どこ?」

「…わかんない。
まあ、中村の話はいいや。
別にそんな興味ないし。」




…どちらかと言うと
かなり興味津々だったような?
怖いから言わないでおくけど。





「そうそう、本題!
蜜菜うちの文化祭来てくれるよね?部活ある?」



ハンバーガーをむしゃむしゃしながら、ゆかりはそう言う。

おいおい、あなた女の子でしょうが。ちょっとサバサバしてるけど…それは品がないよ、まったくもう。



「ゆかり、汚い。
…っていうか、文化祭の日にち分からないんだけど?」

「蜜菜、ママみたい。」

「ゆかりが言わせてるの。
で、いつなの?文化祭。」

「今月の最終土日だよ。」

「たぶん部活だよ。
きっと…西スポだと思うんだけど。部活のあとで間に合うなら行きたい。」

「ダンス発表は午前・午後に2回ずつあるから、たぶん午後からでも間に合うよ。」



うーん。でもなあ…。