トラックで輝く君を

「「お疲れさまでした!」」





部活が定刻に終わって、私は智美たちにバイバイを言ってから、(私にしては)猛ダッシュしてバス停に行った。


…普段なら、健人先輩と後藤先輩と一緒に帰ることもすっかり忘れて。





バス停でゆかりにメールを打っていたら、おもいっきり頭を殴られた。

いや、半端なく痛いし!

いったい誰?か弱き乙女(笑)を殴る非道な人間は!





…そう思って、勢いよく振り向いたら、怖いくらい満面の笑みの健人先輩と、あちゃーって顔してる後藤先輩がいた。





あちゃー…やらかした。

いつも一緒なんだから、急ぎとかは一言断れ、と健人先輩に言われていたこと忘れてた。うん、やばい。





「お疲れさま…です。」



「お疲れさま-。」





とりあえず、後藤先輩は返してくれたけど…健人先輩は相変わらず満面の笑み。

怖すぎる!久しぶりの恐怖!





「蜜菜、お前ってかなりの忘れんぼうだよな。それってマネージャーとしてどうなんだ?」