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「じゃあ、入るぞ。」

齋藤先生が言う。





私たち西高校陸上部は西スポーツセンターにやって来ました。

一年生にとっては初めて。
私も、マネージャーながらドキドキしながら中に入った。





「えっと…じゃあ、アップ行きます。」



「「は-い。」」


まだ部長になりきれていない健人先輩の声で、選手はアップに行く。

そのあとみずき先輩とクスクスと笑いあいのが恒例になりつつある。



だって、なんだかおかしい。





今日のメニューを見ようと、男子の荷物の中からファイルを探していたら…





「はよーっす!」



と、急ぐ気のまったくない後藤先輩がヒラヒラと右手をふりながらやってきた。



いや、遅刻ですから。





「おはよ、ごっさん。でも遅刻。急がないと、プラスメニュー組むからね。」



ピシッと後藤先輩をしかるみずき先輩カッコいい!

私も、いつかそんなマネージャーになれるように修行していかないと。





「市村怖いな~。蜜菜、こいつから助けてくれよ~。」





…なんなのこの人は。
第一印象とは、打って変わってしまった気がする。





「…健人先輩が睨んでますけど、いいんですか?」





「げげげ!アップ行きまーす。」





はあ、なんだあの人は。
疲れるんですけど?