「もしもし?」




「あ、……蜜菜?」





ドキっとした。

だって、涼ちゃんが名前呼んでくれたから。
もう、びっくりしちゃったよ。





「うん。」




「今、平気?」




「ぜんぜん大丈夫。」




「俺…返事、メールでしゃったからさ、一応話とかしようと思ってさ。」




「うん。」




「ちょっと俺の話していい?」











涼ちゃんはそう言って、自分の話をしはじめた。





涼ちゃんは、私を好きでいてくれたんだって。


けど、彼女とただ好きな人は違うから…返事に困ったとか。



そういうところ、真面目な涼ちゃんはステキだと思う。



で、後藤先輩に相談したらしい。

なるほどだった。
だから健人先輩の尋問から守ってくれたのかもしれない。





「こんな優柔不断で…どうしたらいいか分からない奴だけど、いいのか?」




「いいの。私は鈴木涼平って人を好きになったんだもん。
いろんな涼ちゃんが知れたら…私はそれが嬉しい。」