家に着いて、リビングに行ったら珍しくお母さんがソファーで寝てしまっていた。





「お母さん、ただいま。」



「あら、嫌だわ!蜜菜、帰って来ちゃったわよ~。
あのねぇ…今日、お母さんとお父さんは会社の創立パーティーに出ないといけないのよ。夜ご飯は、好きにやってちょうだい。」





え~…最悪。

いまさらコンビニ行くの面倒だしなぁ。作るのは…だるいし。





「もう時間ないわ!悪いけどお願いね!…やだ、お化粧しないとだわ!」





…お母さん、パーティーとか嫌いだよね。小さい頃はたまに一緒に行ったけど、かなり笑顔が引きつってた気がする。





「じゃあ行ってきます!」



「いってらっしゃい。
…お酒飲み過ぎないでね。」



「は~い。」





なんて呑気な親なんだ。



というか、ご飯どうしよう。






と、冷蔵庫を開けたら、ケータイが鳴った。





ディスプレイには


鈴木涼平


の、文字が映っていた。