「ほい、健人。鍵。」





なんとも言えない気まずい空気を変えてくれたのは細川先輩。





「あぁ、サンキュー。」



「…お前ら、あんまり佐藤さんのこといじめるなよ。」



「え!?蒼ちゃん!?
俺たちはみっつ-なと仲良くしてるんだよ?」



「そうは見えない。
っていうか、蒼ちゃんって呼ぶのはやめてくれ。」



「可愛いよ、蒼ちゃん♪」



「正樹、ちょっと来い。
二度と走れなくしてやる。」



「きゃ-!」





後藤先輩と細川先輩は、練習後だと言うのに追いかけっこを始めた。

無邪気な細川先輩、初めて見た。



健人先輩はため息ついたけど。





「あれ?蜜菜ちゃん?」



「ミーティングには来たんだね。こんにちは。」





女子もそろって、やっと後藤先輩と細川先輩の追いかけっこは終わった。










「「「お疲れさまでした。」」」