ゆかりと別れた後、
もう片付けムードの市東の校舎に別れを告げて、ふたりでかなざわ駅まで行った。





涼ちゃんは、ここらへんが地元らしい。西高校からはだいぶ距離があるようにも思う。





「…この後、どうする?」





涼ちゃんは携帯を見ながら、私に聞いてくれる。

さっきね、ちらりと見えた。
元中の子たちからのお誘いのメールだった。なのに、すぐに帰ろうって言わない涼ちゃん…本当に優しいんだね。





「私は…どうしようかな。」



「決めてないのかよ。」



「…あんまり。」



「まあ…そうだよな。
佐藤はここからどうやって帰るつもり?」



「かなざわ駅から高杉行く。」



「俺とは逆か。」



「北かなざわが地元だっけ?」



「おう。だからここは定期。」



「そっか-…。」





…なんだか、

まだ帰りたくないな。




そう言ったら…涼ちゃんはどんなふうに感じるかな?


元中の子たちと遊びたいかな?