ひと夏の思い出

「岡田[オカダ]です。よろしくお願いします。」

トップバッターで岡田君が自己紹介した。


「おぉい岡田。そんだけかよ。」
上田さんに言われたけど
岡田君は下がっていった。

それから11人と決して多いとは言えない
新入部員の挨拶が順番に進んでいった。


全員したと思うけど
私は殆ど記憶に残っていなかった。



悠君の言った言葉の方が
何倍も頭に残っていた。


「じゃぁ最後に秋ちゃん。

おぉい、秋ちゃーん、あっきっちゃん。」

「・・・はい!
何ですか?」

上田さんに
「最後は秋ちゃんに締めてもらおうと思って。」