私から貴方へ

貴方へ

私は自分で大切なものを捨ててしまった。

あの時に戻れたらって、時々思うのー。

ただ努力をしなかった。

原因はそれだけ。

失ってから気付いたの。

私には、これだけしかなかったと。

でも、それに気付きもしないで自分の手で大切なものを手放したわー。

誰かに強制されて、何かを始めてもいいわ。

誰かに影響を受けて、何かを始めるのもいいわね。

でも最後は、続けるのは貴方よ?

どんなに好きでも、やりたいという意欲を見せなきゃだめよ?

私にはそれができなかったからー。

今でも目を閉じると、あの時の景色が鮮明によみがえるわー。

努力を怠ったつけがー。

それでももう戻れない。

だから、私は忘れないわ。

好きなものを自分で捨て、努力を怠った後に待つ、屈辱ー。

悔しくて流した涙じゃないわ。

自分に腹が立ったの。

ねぇ。

貴方は?

自分で大切なものを捨ててはいないかしら?

どうか、そんなことしないでー。

やめることはいつでもできるわ。

だから、もういいって自分で呆れるくらいまでやってー。

約束ー。