私から貴方へ

貴方へ

人は生まれた時、泣く。

その後、笑顔を見せるのは愛されるためー。

人はみんな愛されるために生まれてくる。

愛される権利がある。

誰にでも笑顔を見せれる人だったの。

みんなみんなそうだったー。

私もそうだった。

いつからなのかな?

傷つけ傷つけられ、裏切って裏切られてー。

生まれた瞬間のきれいな涙は流れるごとに濁ってしまった。

愛されたいと純粋に思う心は汚されたー。

一つ覚えるたびに、欲望は増す。

この世界は、汚いもので溢れてるー。

それでも貴方は汚れなく、命が散るその時まで同じ所にいる。

一枚、二枚ー。

ねえ、そこから見える私たちはどう見える?

三枚、四枚ー。

そういえば笑ってくれたわ。

小さな子が、枯れそうな私にー。

「ママ、ここに綺麗なお花が咲いてるよ。」

お母さんもその子につられて笑ってくれたー。

五枚、六枚ー。

ああ、なんて素敵な世界。

ほら、こんなにも笑顔は溢れているわ。

『この世界で咲けたことが私の誇り』

と貴方は言ってくれる?

私は言いたいなー。

生まれた時と同じ、きれいな涙を流してほほ笑むの。

『この世界に生まれてこれたことが私の誇り』

だってー。