私から貴方へ

貴方へ

貴方は、とっても素直だったわ。

ただ、率直に思いを抱き、自分の答えに正直だった。

こんな冷たい人になるなんて、絶対ない!

そう思っていたわよね?

ごめんなさい。

私もなってしまったみたいよー。

冷たいという人間にー。

でも、生きれば生きるほど分からなくなるの。

いったい何が正しいのかって。

貴方が抱いた思いは、確かに正解よ。

でも、知識を獲ると、声を聞くと、その答えが揺らぐの。

きっと、どんなに私が思いを伝えても分かってくれないでしょうねー。

だって、私が一番驚いているんだもの。

あの日抱いた答えに疑問を抱くなんて。

貴方の思いが、現実となった今ー。

素直に喜べない私がいるの。

きっとずっと、そうやって生きていくの。

それが、命をもらい、生きていくものに課せられた神様からの宿題だと思うからー。

ごめんなさいねー。

7歳の私。

貴方の思いは、今の私には届かないの。

命って、難しいわー。