20XX年、日本の人口増加は過去最悪のものとなり、
1人あたりの子供の数は、1.0を切った。
その問題を解決すべく、政府が取った行動。
それは、異例なものだった。


『日本男児改善計画』


草食系男子という種類が増加していく一方で、
日本女性の自立を促し、
男性への依存が薄れている。
この事態を打破するべく、
日本初の女性総理大臣が考案したものである。

その案は、国会に大きな嵐を巻き起こし、
そして、それは衆議院解散へと導いた。
総理は国民の女性たちへ問うため、総選挙を行い、
そして、前例の無い大勝を勝ち取り、行われた。

18年も前のことである。
当時の総理はもう政界から身を引いて隠居生活を送っていると言われているが、
メディアからも姿を消した彼女の行方を誰も知らない。

そして、彼女の意思を継ぎ続け、
現在3人目の女性総理が日本を仕切っている。

『日本男児改善計画』は、今も尚受け継がれている。
しかし、その実態は謎に包まれたまま。
着実に更新されており、
そして、それが最終検査に入っていることを国民は愚か、
実態を知っているのはほんの一握りの議員たち。

そして、その最終検査のために、
ある少女が巻き込まれる。

彼女の父が政治と密接な関係にあるがために、
この計画の実験台として舞台に上がらされたエキストラ。
日本の運命は彼女が背負うこととなる。



『日本男児改善計画』のベールが、今はがされる。