ピリリリ---ッ。



携帯が鳴った。


『南』



って文字が

浮かんでる。






ピッ。



「はい」


『南だけど…』



電話ごしで

聞こえる南の声は


わずかに震えてて


元気が無かった。







『今日は何かゴメンね』



「お前は悪い事何にもして無いだろ」



『ううん…そうじゃ無くて…』



途中途中

途切れる。



きっと南…

泣いてる。



『明日…私の秘密、全部話すね』



南の秘密。



聞きたかった事。




…なのに。



聞きたく無い


自分も居る。