お姉ちゃんは「気を付けていってらっしゃい」と言いながら私の背中を叩いた



背中を押された私は無我夢中で走って竜ちゃんの家へ行った



もうすぐ竜ちゃんの家と思っていたら…



え!?



竜ちゃんが家から飛び出してきた



私はビックリして走るのを止めその場に止まった



「沙織!!」



竜ちゃんが私の名前を呼びながら走ってくる



「竜ちゃん…ごめんなさい……っく………ひっく……」



私は竜ちゃんを見た瞬間、涙が溢れだした



竜ちゃんは私の傍まで駆け寄ると私を抱き締めた



「俺が悪いんだから、沙織は謝らなくていいんだよ。ほら…」



竜ちゃんは言い終えると同時に私の涙を拭った