「?」
『やっぱり、運命の赤い糸は切れないんですね。』
急に諦めきった声で花ノ宮は淡々と話し始めた。
『智也様がアヤさんのことが好きだったのは十分承知していました。
智也様が記憶を取り戻して自分が辛くなるのは嫌ですわ。
お父様がしばらくは嫌がらせするかもしれないけれど、できる限りフォローはしておきます。』
「花ノ宮……。」
『お礼は言わないでください。これでも傷つきやすい性格ですから、逃げ道作らないといけないんです。
幸福を祈りますわ。』
そういって花ノ宮は一方的に電話を切ってしまった。
────幸福?


