あれから半年がたった。
アタシは、健に胸を借りることも、泣くこともなくなった。
「たぁけるっ♪すっごくかっこよかったよっ」
ほら。こうやって甘えることも自然に笑えることもできるようになったんだよ。
「彩ぁ……。かなり寒い………おかしいなぁ、運動してんのに体温まんねぇー。」
健は大学でサッカーをやっている。
確かに今日はすごく寒い。
1月の北風は容赦なくアタシたちにふきつける。
「ほらっ!!もう後半始まるよっ。しっかりして!!」
寒い寒い、そういいながらコートの中に入っていく。
すると突然、健は振り替えった。
「??」
「彩っ!!俺ゴールきめっから!!目ぇ離すなよ!!」
ドキンッ
かっこいいよ……
健かっこよすぎるよ……!!
先輩たちにからかわれながら健はすごく幸せそうな顔をした。
アタシの胸に輝くのは智也からもらったネックレス。
本当は健の気持ちを優先しようとして、何度も何度も捨てようと思った。
だけどなかなか捨てられず結局健にこっそり捨てて欲しいと頼んだ。
なのに健は
『彩は何度も躊躇(ちゅうちょ)したんでしょ?
だったら捨てちゃだめだよ。俺にはわからないけど、きっとたくさんの思い出が詰まってるはずだから。
俺は気にしないよ。つか、むしろつけといて。そのほうがやる気でるっつーか。』
そんなの優しすぎるよ……それってまだ未練があるってことなんだよ?
イヤじゃないの?
本当バカだよ…………。


