あの花火大会の、不思議な夜から一ヶ月が経った。


今だに柳崎先輩が、私のアドを知っているのか、わからないままだ。



今は秋……


虫の音も、賑やかになってきた。


そんなある晩、私は夢を見た。


それはこんな夢………

『助けて……ここから出して……』


暗い穴の中で、少女は不安に身を震わせながら、懸命に願っている。


不可思議な、私の夢のお話し。