=凪=

「ねぇ、みんなで行こうよ……」


尾沼さんと、二人きりでは気まずい私は、そう聞いてみた。


二人の様子は、以外にも乗り気で、私は少しホッとした。


「ねぇ、やっぱり二人で行くべきだよ」


しかし、ホッとしたのもつかの間、菜津子がそう言いながら、私を直視している。


『はいぃ?今、乗り気だったじゃないですか??』


「考えてみるとさ、蓮は私がいると、上手く本領発揮できないからなぁ」


『なんですか、それは?』


今日はサブライズデーなのか…と、頭を抱えてしまいたくなった。

「とにかく、行っておいで!」


二人に押し切られるように、そう決定してしまった。