=凪=

数分後、メールを知らせる音が鳴る。


もちろん、尾沼さんからの返事だ。


【お元気でしたか?
メールをありがとう。
花火大会ですか?
是非おともいたします。】


「どうだって?」


クルミが覗き込む。


予想通りの結果に、満足したのか、二人はご満悦だ。


「じゃぁ設定しなきゃ♪」


『もう、勝手にしてくれ……』


待ち合わせ場所を決めるために、数回のメールのやり取りをした。


その内容のほとんどを、菜津子とクルミが決めた……


菜津子は、尾沼さんと幼なじみだというだけあり、主導権はそちらにあるようだ……