=凪=

「名取くん!なにやっているだ!!仕事は終わったのか?」



頭に、かすめた微かな記憶。


晴れ渡る青空。


それを一気に、曇りにするような、檄が飛んだ。


……声の主は課長。


眼には、何も言い返せない力がある。


今日は、怒られ日和なのか、私の態度が悪いだけなのか……


気が、滅入ってきた。

「すみません……」


私は、首をすくめ、小さく謝った……



あの人は苦手だ…



出来れば関わりたくない……


『だから………』


また、記憶が呼び起こされる。