=凪=

ぼんやりする意識の中で、テーブルに置いてある紙を見つけた。



『あれ?これなに?』


ゆっくりと紙を取り、開くと、それはクルミの字で書かれた手紙だった。



【この前、柳崎さんに友達でいたいと言われちゃいました。
でも、まだ諦めないからこれからもよろしくね】



「そっか……ホワイトデー……」


私は手紙を握りしめ、泣いた。



「ごめんね……」


「ごめんね……クルミ」



「ごめん……ごめん………」



届くはずがないのに、何度も謝った。



そして、温かな眠りについた。