『ねぇ、ナギってば、聞いてる?』 親友、菜津子の言葉で我に返った。 その後の会話も、どこか上の空気味に聞いていた。 最後に菜津子の5時にねと、念を押した言葉で、やっと電話は切られた。 相変わらず強引だなぁと、溜め息をつきながら時計を確認すると、もうじき3時になろうとしていた。 『天気いいなぁ。 こんな日だったかなぁ』 確か……