=凪=

『あれ?私なんで笑ってんの??』


ハッと我に返り、急に恥ずかしくなって下を向いた。



「腹へったな♪」


私をよそに先輩は、何事もなかったかのように、そう言って、辺りを見回した。



そして近くにある、カフェレストランを指差し歩き始めた。


『まったくぅ。自分勝手なのは、昔と変わらないなぁ。さっきの私が馬鹿みたいじゃない』


必死に付いて行った私の、ブルーな気分もなんのそのだ。



さっさとレストランに入り、通されたテーブルでメニューとにらめっこをしている。


しかたがないので、私も向いにちょこんと座り、メニューに目を通した。