輝から見れば私はコドモで、見た目どおりにマトモな恋愛経験もゼロに近い。 こんな事態はもちろん初めてで、一歩踏み出すのもやっぱり怖いけど…。 大好きだから、我慢なんて苦しい思いをしているのがイヤなの。 早く不安を取り払ってよ…、輝しかムリなんだから・・・ 「…鈴ちゃん、怒ってる?」 「・・・怒ってない」 「俺…、何かした?」 「・・・・・」 例のごとく居残りとなった私は、2人きりでの残業をしているのだけど。 隣の椅子に座って様子を窺ってくる輝に、話を切り出せないでいる私…。