私たちがそんなやり取りを交わすのは、先ほどの給湯室内で。



輝から書類を渡して、会議へ向かう二人の後ろ姿を見送ると。



急いで経理部へと戻ったあとで、真っ先にやるべき事をしているのだ。




どうしても、今日じゃなきゃダメなモノの為に・・・




「鈴ちゃんの言葉、そのままソックリ返すわ。

私だってね、明日の為にピカピカに磨きたいの。

当然だけど、今日しかムリだから!」


ふん、と鼻をならす勢いで、綺麗な顔を崩している彼女。




経理部の休憩は、煮詰まりそうになった時を頃合いとしていて。



今度は私が美紀さんに熱視線を送って、ムリヤリ休憩に入らせたのだ。




後輩のクセして横暴だと思われる事、必至だけど・・・




「…どうしても、会って欲しいんです」


さっきの動揺した態度は、今の美紀さんに見受けられなくて。



おバカな私らしく、もう正面切って行くべきなんだと諦めた。




約束をして戻って来たから、どうしても叶えたい・・・