→オマケSS～その後の２人～
周知の仲となって、早２ヶ月が経ちましたが――…
「課長、ご確認お願いいたします」
頼まれていた議事録作成がようやく完成し、課長席までやって来た私。
「分かった」
「失礼いたします…」
なのに…、今日も課長である輝の態度は何処か素っ気ない…。
“バレてしまったけど公私はきちんと分けよう”って、彼に言われたし。
その考えは輝の事を考えれば、もちろん私も分かるんだけど。
やっぱり寂しいって思うのは、贅沢すぎる悩みなのかな・・・
そんなワガママを言える訳もなく、今日もまた踵を返して自席へ戻ろうとすれば。
「あ…斉藤さん、ココが違ってる」
「え・・・？」
「ココ、科目名が違うだろ？」
「え！？」
トントンと注意を促すように、課長がボールペンで指差すモノは…。
【今日はアノ店に寄れるから、機嫌直して欲しいんだけど。
可愛い顔が台無しだぞ、鈴ちゃん…？】
「だろ…？」
「・・・ッ」
曖昧な彼の表情と対応には、いつまでも敵いそうにありません・・・
【SSも終】
