ちょっと前まではあんなんじゃなかったのに…!

この一年で何があったんだ!?


嗚呼…もうあの頃のお兄ちゃんはドコにも居ないんだね…!!


…………。




…ん?


いや、ちょっと待ってよ?




あの頃のお兄ちゃんは居ない…けど…。


もともとはあんなんじゃなかったんだから…



「あたしが…もとに戻しちゃえばいいんじゃない…?」



そうだ!


それだ!


あたしはグッと拳を握り締め、未だ玄関でぶっ倒れている洋介を引っ張り起こした。


「洋介!」

「…お…お兄ちゃんを呼び捨てですか…」

「距離を置きたいので呼び捨てにします!」

「…そうか…ウチの妹はツンデレ属性か…」


「貴様その口ミッフ○ーちゃんにすんぞ。」


どこまでも果てしなく脳内が腐り切っている洋介に、あたしは鬼と化す!


「いい!?これからあたしが洋介のこと元に戻してやるからね!!!?」

「元に戻す?」

「オタクから正常に戻すんだよ!!」

「えー…」

「ツベコベ言わない返事は“ハイ”!!!!」