あたしと洋介が美容室を出て街を歩いていると、周りの視線がこちらに集まってくる。

大半は女子の目線。


「カッコいいあの人!」

「芸能人?」

「ヤバいタイプー!」


…ふっふっふっ。

そうだろうそうだろう。

カッコいいだろう!!


そう!




「おや!?あれは新しいフィギュアじゃないか!?」




…こんなヤツじゃなきゃもっと最上級にカッコいい!!!!(号泣)


あたしはゲーム屋に入ろうとした洋介の服を力いっぱい引っ張る。


「そっちは違う!!こっちです!!」

「離せ!!俺にはあれを買う義務がある!!」

「ンな義務はねェ!!さぁ次はスポーツジムに行くぞ!!」

「何故そんな場所に行かねばならんのだ!!」

「その虚弱体質をどうにかするためだ!!」

「誰が虚弱だっ…くっ……めまいが……」




「行くぞ虚弱!!!!」






で。


スポーツジムのスタッフの方に、洋介の担当をしてもらうことにした。

何故って!


洋介があまりにも女々しかったからだよ!!