――――――



「さ~くらっ!」


「あ、大樹先輩、おはようございます!」


「沙希ちゃんも元気?」


「えぇ、まぁ…」


「ちょっと先輩!俺の彼女口説かないで下さいよ!?」


「悪ぃ。悪ぃ」




気さくで、優しくて、

誰からも尊敬される先輩だった



あたしはこの人を

お兄ちゃんのように慕ってて、

大樹先輩も妹のように

可愛がってくれた




……“あの日”までは。