「じゃ、着替えるか!」
「ちょ、たか〜」
情けない声で、背中に抱きつく舜。
「はいはい、まずは、離れろ」
慣れたもので、適当に舜をあしらって、上手いこと、ひっぺはがす。
「ねーそんなに、たか、俺と一緒の部屋が嫌だったの?」
…全く。
俺は大きく、ため息をついた。
めんどくさい野郎だ。
「ああ。この女がどうとかあの女がどうとか、エンドレスで聞かされてみろ。うざい」
「…」
1番は、紗愛の話が出てくることだったけど。そんなことは言わない。
「舜さん、ほら、今回は俺が同室ですから。着替えにいきましょ」
上手く入ってきた凌都が、舜の肩を組ながらいう。
「おー時代は、たかじゃなくて、凌都だもんな!」
…意味不明。
横では、ヒロが、笑いを堪えきれずに、吹き出していた。
単純バカは、何故か気をよくして、ノリノリで、部室までスキップをしながらいく。
「たかにぃ」
「ん?」
「ブロック大会、いこう!」
「おう」
そういってヒロと拳をぶつけあった。