一周年だねと笑っていうあたしの頭をぽんぽん撫でながら、おう、と答えてくれた。
安心しきっていた。
そらがいたら、恐怖なんて、忘れていた。
言う前に、バレてしまうなんて、考えてなかった。
「紗愛、携帯」
そらの声にハッとした。
地獄に突き落とされた気分だった。
膝がガタガタしてる。
こわいよ、こわいよ…
「どうした?」
そらの優しい声。
出なきゃ、出なきゃ、
…こわいよ、こわいよ、
「ちょ、紗愛、病院て」
ディスプレイを見たそらが、ビックリしたように、言った。
出なきゃ、と思ってるのに、怖くて、怖くて、ボタンが押せない。
あ、
と思った。
「もしもし」
そらが、代わりに出てくれていた。あたしはただ、そらに抱きつくしか、出来なかった。
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