「目、あけていいよ?」
目、開けなくても分かる。
そら、覚えてくれてたんだね。
また、あたしの涙腺は決壊した。
「何で泣くかなぁ…ほら、笑えよ」
「だって、だって」
そらが覚えてくれたのが嬉しくて。それにこんな嬉しいサプライズがあるなんて思ってなかった。
「ほら、紗愛、右手出して」
言われるままに差し出した右手の薬指で金属と金属が重なる音がした。
「おそろい」
そらは、何でこんなにもあたしを喜ばすのが、上手なの?
「そら、ズルいよ」
「え、え、え、俺ズルいのか?」
ズルすぎるよ。
ズルすぎる。
こんなにもあたしを好きにさせちゃうんだもん。
