100mの県1番に勝てるはずは、なかった。
ちょっとならっ!!
と思ったあたしが甘かった。
そらが本気で走ってないのに、すぐにあたしは捕らえられた。
「ギブ、ギブ、ギブ!!ハンデが大きすぎる!そらに勝てっこないじゃん!」
あたしは、そらに捕らえられたまま、じたばた言う。
「逃げなけりゃいいだろ」
あっさり、といい放つそらが憎たらしい。
だって、可愛いって言ってもいいじゃん!
あたしは一生懸命首を回して、そらをギロリと睨む。
「紗愛、それ全く怖くないから」
やっぱりそらの方が一枚も二枚も上手で。
諦めたあたしは、だけどちょっと悔しかったから、いつもは言わない言葉をいった。
「そらは、カッコいいよ」
「さ、紗愛っ!それは反則だろー!!」
そうそらは言うと、無理矢理あたしの顔を前に向けた。
ちょっとお返ししたくなって
「顔、見せてよ!」
「絶対みせねー!!」
そういってあたしの目に手を当てて目隠しをする。
多分、真っ赤なんだとおもう。
