また委員長か。
委員長は会計係をしていて「うひょー」とか奇声を上げている。
悪い子じゃないっていうのは知っているんだけど、今は悪魔にしか見えなかった。

「あたしよりもナナのほうが似合うのに……」

ふわふわした髪の毛とか、小さな体は保護欲を掻き立てる。
子猫そのものだよ。

「ナナには無理だよ!緊張するし、皆に指導しなくちゃいけないし」

ナナは裏方のリーダーだった。パティシエの娘でお菓子作りが得意というのが理由。

「はい、準備出来た!」

コーヒーとクッキーの乗ったトレーが渡される。


「……はーい」

何であたしが選ばれたのか分からないけど、仕事はこなさなきゃね。