そういったあたしを隼人は静かに自分の胸へ引き寄せた。


抵抗しても男の人の力に叶うはずもなく。


諦めた、静かに隼人の気持ちを聞こう。



「俺が大切に思ってるのは本当に夏希だけだよ。


週に2回しか会えなかったのは、バイトしてたから。


それで夏希が壁を感じてたって思うなら仕方ないよな。


本当にごめんな。


でも、どうしても欲しいものあってさ。


無理して付き合ってるわけじゃないよ。


大好きなのに無理して付き合うわけじゃないじゃん?


確かに、好きとか愛してるとか言えなかったのは恥ずかしかったから。


素直になるって決めたのに、変なところで恥ずかしがってそれで夏希に嫌な思いさせたなんて…本当にごめんな。」


そう言って、隼人はあたしを抱きしめる力を少し強めた。


そしてまた口を開いた。



「一緒にいてゲームとかしてたのは俺なりに我慢する方法が見つからなくて。


普通にしてても夏希かわいいし。


今こうしてるだけで俺、ヤバいんだからな。




これ、受け取ってくれる?」



「えっ?」