自分から言い出したくせに、少し寂しい。


もんもんと矛盾した気持ちを必死に整理しようとする。



愛村は立ち上がった。

このままどこかに行くんだろうと考えていたら、急にあたしのブレザーを脱がそうとした。



「…何してんの!?」

「いいから黙ってろって。」


いや、黙ってられるかーーー!!




近くにいる愛村からは爽やかな香りがしてた。


あの、黒のカーディガンと同じ匂い。



ブレザーを脱がせたかと思うと愛村は自分の黒のカーディガンをあたしに着せ始めた。




「いらないって言ったじゃん!」



「俺が好きでやってんの!!」