「いや、怜奈のコト」 「怜奈ちゃんのコト?」 「うん。そういえば、昔からお金を大事にしない発言をしたらめちゃくちゃ切れてた」 「マジで?」 「大変だったよ?中学のときとか……中学、の」 「沙南ちゃん?」 「あ、ごめん!」 涙が出そうなのを必死に隠した 色々な記憶が一気に溢れてきて、混乱してしまった。 「お待たせいたしました~!」 割り込んできた店員さんの事務的な声が、あたしを現実に戻してくれた。