「きたっ!いくよ、ツルヤ」



倉庫へ向かうべく、俺は玲ちゃんを乗せてバイクを走らせた。



後ろの玲ちゃんの体温を感じながら、少しだけ、昔を思い返してみた。




初めて会った玲ちゃんは、

やっぱり沙南ちんのことばかりだった。



口を開けばAngel、って。



初めて出会って、初めて喋ったあの日から、

俺は見たこともない、Angelにずっとずっと嫉妬していたんだ。



俺が、玲ちゃんの一番になりたいのに。

キミが、邪魔だと思ってたんだ。正直ね。



でも、玲ちゃんと付き合うきっかけが、キミだったから…とっても複雑だったんだ。