聞こえてくる噂は、悪いものばかり。
あたしが人を殺したとか、
容赦のない冷たい女だとか、
覚えきれないほど、
ひどく言われた。
あたしに喧嘩を売る奴もいなくなって、
あたしを見るだけで、人は逃げて行った。
それがまた余計に虚しく感じさせた。
「喧嘩してるとさ、」
攻撃をよけながら、女は話し始めた。
「ひとりじゃないって、感じるかもしれないけどさ」
「…何ぺちゃくちゃしゃべってんのさ!」
「それじゃあ、虚しさしか残らないでしょう?」
「ーーーっ!!」
図星だったから、カッとなんて、どなった。
「ウルサイ!!お前に何がわかるんだよ!!」


