ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~





「…ごめんなさい!」


「もう許して……」




泣きながら、あたしに謝る人を見て、


不思議にもすっと、少しだけ気持が楽になった。




「……お前が死ねよ。二度とあたしにナメた口聞いてんじゃねぇよ」





その日見上げた空は、曇っていた。


月も、星も、何も見えなくて。



どこまでも広がる空は、雲に覆われていた。






『お前なんか死んじゃえ』


『イラナイ』





みんながあたしを否定するなら、


あたしはみんなを否定する。




否定して否定して否定して…





誰も、受け入れない。

あたしは一人でいい。