それからしばらくは、ツルヤと喧嘩ばかりしていた。 拓眞とツルヤだけは、俺と対等な喧嘩が出来た。 そんなある日のこと。 路地裏でツルヤにバッタリ会った。 「…サタン!今日こそ決着つけんぞ」 「はん、三下がつけあがんなや」 拳で語り合う、なんてクサイ台詞は死んでも言えないけど 俺はツルヤのことをいつしか、気に入っているようになった。 バンッ!! 突然、大きな音が暗くなった路地裏に響いた。 喧嘩の手を止めて、音のする方向を見た。