『あたしのツバサを返してよ!!』 『あんたが…っ!あんたがツバサを殺したんだ』 憎い目で見られるのは、初めてだった。 悲しかった。 苦しかった。 言葉の呪縛から逃れたくて、 外見を変えて 自分の過去を知られないようにしてた。 「沙南…」 ビクッと身体が反応する。 「ごめんね…ごめんねぇ……」 胸が苦しくて、 のどの奥が痛い。 今にも泣きたいのに涙は流れない…。