「あんたには…無理だよ」 「っ!どうしてですか!!」 「……根性が無いから…」 授業終わりのチャイムがなって、騒ぎを聞きつけた野次馬が群がっていた。 「どうしたら!どうやって強くなったんですか!?」 「あたしは……」 あたしはただ…人の喧嘩を止めてただけで。 そのときに培った強さを今は――― どこにやっていいかわからない感情を吐き出すために使っている。 ツバサの問いには答えずに あたしはそのまま学校を抜け出した。