それからまた数週間。
珠梨達に出会ってから、毎日が楽しくなっていったあたしは、
遅刻しながらも学校に通っていた。
「―――!!」
渡り廊下を歩いていると、授業中だというのに人の声がした。
下に目をやると、不良グループが誰かをリンチしているところだった。
見てしまったものは仕方が無い…とあたしは渡り廊下を飛び降りた。
―ストンッ
「何してるの?」
「あぁ?てめーには関係ね…わぁ!!」
振り返ってあたしを見たと同時に、男は震え上がった。
隙間から見えた人影は、男のもので。
顔が見えるとあたしの目は見開いた。
「――ツバサ!」


