「じゃーんっ!彼氏のツバサ君でーす」 屋上でいつものようにサボっていると、珠梨が彼氏を紹介しに来た。 珠梨の後ろに隠れていた男は、おどおどしながらあたしに挨拶をする。 「は…はじめまして」 なよっちい男だと思った。 「もー!ツバサってば!ビビることないのに」 ぷーっと頬を膨らます珠梨にあたしは微笑む。 「いや…だって伝説の人が目の前にいるって…信じられない」 「…伝説?」 「な、なんでもないです!!」 男はあわてて口に手を当てた。 あたしはただ、?を浮かべているだけだった。