ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~




どれほど願っても、残酷な機械音は止まらなかった。



「……待って……嫌だ…嫌だ…っ!死なないでぇ…っ」



愛村のベッドに、愛村にすがりついた。




友達としてだって、他人としてだって、もうなんだって、いいから。


そばにいさせてよ。





好きなの。

あなたが、どうしようもなく。



「………愛村ぁ……っ……」



ピッ!ピッ…



「先生!」


「――用意して!今すぐ」


「はいっ」


「すみません、こちらのほうに……」





ナースの人に病室の外へと連れられた。



…何?何が起きたの……?



わからない

頭がくらくらする…。



「あい…ら…は?」


搾り出した声、ユウと智樹はちゃんと聞き取ってくれた。



「生きてるよ!」


……生きてる…?


「沙南ちゃんの届いたんだよ!」


「よか……た」


「沙南ちゃん!?」








みんなの想い届いたんだね


よかった


よかった